ブッダダンマ各論

ブッダの教えについて各論、雑感を述べていきます。初めての方はブログもどうぞ。http://mucunren.hatenablog.com

2015-01-01から1年間の記事一覧

立体視

15年位前でしょうか、立体視の絵が一時期流行したことがあります。特に点の絵から立体が浮かび上がるタイプのものは、見えないと本当にただの点の集まりの絵でつまらないものです。 悟りもこれに近いものがあると思います。例えば日本人なら多くの人が桜が咲…

避けるべき輪廻

輪廻転生は肉体が死んで生まれ変わる事に限らないと言う話をブログには書きましたが、そもそも輪廻は良いものでしょうか、それとも避けるべきものでしょうか。 「肉体が死んだあと、全く記憶が消えるなら同じ人生を歩んでも構わない」と言う人もいます。 そ…

急いで学ぶべきダンマ

ブッダの言葉には、「ダンマを学ぶなら髪の毛に火が付いている人のようにとか、身体に毒の矢が刺さっている人のような気持ちで急いで真剣に学びなさい」とあります。 何故それほど急かすのか不思議に思ったものですが、良く考えてみるとこの世は無常で、人間…

喜びと苦

古い経を見ると、ブッダが比丘(僧)に無常で変化するものは苦ですか?と聞いて、比丘は「苦です」と即答しています。 さらりと書いてありますが、本当はこれは理解、納得するのはかなり難しいことなのです。何故なら、たとえば美しいものを見たときの喜びや…

感情の発生過程を見ることは縁起を見ること

ここまで縁起について連続して述べてきましたが、これまで私のブログでもツイッターでも感情の発生過程の中にある身勝手さを探して、それを反省して改める方法をお勧めしてきました。 実はこの方法は縁起の中の無明を減らすことと同じなのです。 身勝手な心…

縁起と無明

縁起が見えなければ私はサンマーサンブッダだと宣言しなかった、と言われるほど大切な縁起の教えですが、縁起の段階はいくつかの種類で語られています。一般的なのは十二縁起と言われる十一段で十二の項目からなるものです。この縁起では最初に無明(無知、…

縁起と心

ブッダは縁起の仕組みが見えなければ「解脱した」「アラハンサンマーサンブッダ」になったと宣言しなかったと言う経があります。 (中部マッジマバンナーサ 13巻355頁371項、相応部ニダーナヴァッガ 16巻84頁154項等) 縁起は苦の発生過程を完璧に分析したも…

「苦」と「諦める」

ブッダの教えを学んでいて、「苦」は最初に学ぶ事ですが、何が「苦」なのかを明らかに知るのはそう簡単ではありません。 確かに普通は歯が痛いとか、お腹が痛いとか、欲しいものが手に入らない、好きな人と別れる、そう言った事は簡単に「苦」だと納得できま…

ダンマが一番

以前プッタタート比丘のサイトを拝見していて「どんなものが一番満足できるものですか?」とブッダが聞かれて「ダンマ」と即答したと言うくだりがありました。 当時まだダンマを学び始めて日が浅かった私は「理屈じゃそうなんだろうけど、娯楽や、美食、特に…